( ※ 以下、〈 フィクション 〉です。I先生の相撲の授業に関する噂があったのは事実ですが。この記事は、僕がその噂から繰り広げた妄想を、形にしたものとお考え下さい )
( ※ 時代設定は2002年,舞台はわが母校のK中,「ぼく」は僕のつもりです )
1.明日の体育の持ち物は…学年末試験がようやく終わった、2月20日水曜日の昼休み。解放感からか、2年4組の教室はいつも以上の喧噪に包まれていた。
翌日の体育の持ち物を訊くために職員室へ行っていた、〈 男子体育係 〉のTくんとYくんは、戻ってくると連絡黒板に以下のように書き込んだ。
学生服と靴下を脱ぎ、武道室へ(持ち物無し)それに気づいたMくんが、
「え? 明日、体育の持ち物無いんだ! 何するんだろ」
と大きな声で言うと、それを皮切りに明日の体育の授業についての話題が、教室を飛び交った。
「あ、ほんとだ!」
「なあ、T、何やるって言ってた?」
「いや、特に、何も聞いてない」
「武道室ってことは、剣道なんじゃない?」
「でも、剣道は2学期にやったじゃん」
「じゃあ、何なんだよ」
「分かんねー」
「もしかして、相撲やるんじゃない?」
〈 相撲 〉というフレーズが出ると、男子たちは一瞬静まりかえり、かなりトーンダウンした会話を再開するのだった。
「でもさ、相撲やるにしても、体操服や短パンは要るよな」
「そうそう、1年の時、ジャージの上からまわし締めたもんな」
「何も要らないってことは、その、やっぱり、アレ……なのか」
「アレ……って……なんだよ…」
「アレ……は、それは、アレ……だよ…」
そんな級友たちの話を聞きながら、ぼくは、
「ああ、あの噂はやっぱり本当だったのかもしれないなあ…」
と思っていた。
I先生が赴任してきた4月当初、まだ授業が始まっていない頃、
「新しい体育の先生、相撲の授業は、フリチンでまわし締めさせられるらしいぞ」
「え、まじかよ。じゃあ、全員半ケツかよ……」
「しかも、まわし姿で外をランニングさせられたりするらしいぜ」
「うそだー。ありえね……」
などという噂が2年生男子の間に広まっていた。
ぼくは、それを真に受けて、
(まわし締める前に全裸になるってこと? 嫌だよ、恥ずかしいよ……)
(あのまわしって使い回しだよね。なんか汚いよ……)
(まわし姿でランニングって……。何の罰ゲームですか……)
などと真剣に悩んだものだった。1年の時にまわしを締めたとき、ちょうど股間が当たる部分がうっすらと黄ばんでいることに気づいていたぼくにとって、この噂はリアリティを持って感じられるものだった。
だが、相撲の授業が行われることはずっとなかった。11月に(新聞紙で作った手製竹刀を用いた)剣道の授業が行われると、
(剣道やったってことは、もう、相撲は無いよね。少なくとも2年生のうちは)
と、ぼくは安堵した。
しかし、その読みは甘かったということだ。武道室へ集合,持ち物は無しということは、相撲以外に考えられないではないか。
その日の夜、布団の中に入ったぼくは、やはり翌日の体育の授業のことばかりを考えていた。
(明日の2時間目には、素っ裸にさせられるんだ…。まわし姿で外をランニングさせられるんだ…)
そう思えば思うほど、みじめで恥ずかしい気持ちが強まってくる。そして、何故だか分からないが、ぼくの白ブリーフの中の一物はしだいに膨らみ始め、気づけば白ブリーフを破らんばかりになっていた。
(ああ、なんで、ぼくは興奮してるんだ……)
頭は疑問を抱き、左手は白ブリーフの中へと向かう。自ら慰めるための往復運動の周期は徐々に短くなっていき、ついにぼくは果てるのだった。
後始末を終えると、増してきた眠気にまかせて、ぼくは眠りについた。
2.いざ武道室へ!2月21日木曜日。いまは1時間目で、2年4組の教室では英語の授業が行われている。
学年末試験の採点はまだ終わっていないとのことで試験の返却はされず、教科書の続きを淡々と進めていく授業であった。
英語担当のN先生が、現在完了形について一生懸命説明している。ぼくはいつもの通り真面目に聞いているのだが、なかなか頭に入ってこない。頭の中は、すでに次の2時間目の体育のことでいっぱいなのである。
(大丈夫だって。みんな一緒なんだから…。ぼくだけじゃないんだから……)
そう言い聞かせて、なだめようとするのだが、なかなか効き目はなかった。
チャイムが鳴り、1時間目が終わると、ぼくたちはまず隣の2年3組の教室へと向かった。
いつもならば、体操服・短パン・ジャージの入ったナップザックを持って行くのだが、今日はその必要はない。

手ぶらで2年3組の教室へ到着すると、まず靴下を脱いで裸足になる。
続いて、学生服を脱いで椅子の背もたれに掛け、セーターを脱いで綺麗に畳んで椅子の上に置いた。
学生ズボンに白のカッターシャツという出で立ちになったぼくたちは、武道室へと向かう。
武道室は、1年生の教室が入っている館の1階にある。元々は普通の教室だったのだが、床面には柔道用の畳が敷き詰められ、生徒用ロッカーのうちのいくつかには、相撲のまわしが置かれている。
渡り廊下を渡って階段を下り、武道室の中へ入ると、黒板に伝言が書かれていた。
〈 2年3組・4組の男子へ 〉
今回からしばらく、相撲の授業をします。
今日は、まわしの締め方を覚えてもらいます。
正座して待機していなさい。すでに2時間目の始まりまで2分を切っていたので、ぼくたちは急いで整列すると、その場に正座するのだった。
3.授業開始チャイムが鳴るとすぐに扉が開き、I先生が入ってきた。先生はいつものジャージ姿であった。
立ち上がろうとしたぼくたちを制すると、I先生は隊列の前に正座して、体育係に号令を掛けるよう命じた。
「お願いします!」
生徒も教師も正座したままでの授業開始の挨拶が終わると、I先生は語り始めた。
「今日から2年生の終わりまで、体育はあと8回くらい。相撲をやろうと思う。君たちは1年生の時にも相撲をやったと聞いているけれど、たぶんまわしの締め方も忘れているだろうから、今日はまわしの締め方の練習をする。次から困らないよう、しっかり覚えておくように!」
「はい!」
「まわしの下は本来何も着けないものなので、この授業でも、同じだ。次回からは、今日と同じ恰好でこの部屋へ移動してきて、服を脱いで整頓してロッカーへ入れた後、まわしを締めるように!」
「パンツも脱ぐんですか?」
「そうだ! テレビの相撲中継を見てみなさい、誰もまわしの下にパンツを穿いていないだろ?」
ぼくたちは静まりかえる。いずれにせよ、男子全員、一糸纏わぬ裸身の上からまわしを締めなければならないということがはっきりした。
「今日は練習だからな。締めたり外したり繰り返すから、ブリーフだけは穿いていてもいいぞ! よし、ズボンとカッターとランニングを脱いで再び整列だ!」
はじめは躊躇っていたぼくたちだが、1人、また1人と、ロッカーへと向かい服を脱ぎ始める。
数分後には、全員がパンツ一枚になって整列していた。
そんなぼくたちの姿を、I先生は不機嫌そうな顔で眺めていた。そして、
「さっきの指示が聞こえなかったのか? ブリーフだけは穿いていてもいいと言ったはずだぞ!」
誰も動かない。一体何を言いたいのだろうかと怪訝そうな顔をしている者が多かった。
「おい、Y! お前が穿いているのは何なんだ?」
いきなり指名されたYは、その質問に答えようとして、ようやくI先生の言いたいことがわかった。
「……。トランクスです……」
「そうだよな。もう一度繰り返す。今日に限り、ブリーフだけは穿いていてもいい」
いつもであれば、ブリーフとトランクスの比率は半々程度で、若干、トランクスを穿いている者が多い。しかしこの日に限っては、およそ6割にあたる22人の生徒が白ブリーフを穿いていた。相撲の授業になる可能性が高いということが、あらかじめ流布していたためであろう。
それでも、残りの15人はトランクスを穿いていた。
今日はブリーフを穿いていることは認められるが、トランクスは認められないので、かれら15人はそのトランクスを脱ぎ去らなければならない。
さすがになかなか動き出せないのであるが、最初の1人が意を決して立ち上がり、ロッカーのところへ向かうとトランクスを脱ぎ去ると、他の14人もそれに続いた。
かれらは手を股間にあてがい、必死で己の一物を隠していた。
一方、白ブリーフ一丁となっている22名にとっても、その姿は決して他人事ではなかった。次の授業からは、自分たちもかれらと同様の目に遭うのである。
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続きは後日公開予定です。
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相撲の話、妄想と言いつつ、めちゃめちゃリアルな話で、興奮しちゃいました。
白ブリーフ→全裸→まわし
もう最高のシチュエーションっす!