『部屋替えと魅惑の曲線』T高の学生寮では、前期と後期で部屋が替わるシステムをとっている。
このときに、少しの移動で済むか、大幅に移動しなければならないかは、運次第である。
荷物の移動のことなど考えると、基本的には、少しの移動で済む方が良い。
僕は幸いにして、同じ棟の同じ階で、わずか3つ隣の部屋への移動となった。
移動先の部屋も、前期と同様の3人部屋であった。
新たなルームメイトとなったのは、2年生のKくんと、1年生のYくんである。
3人部屋だが、中央よりも右側寄りのところに、薄い仕切りが設置されている。
仕切られた右端の区画には上級生のKくんが入り、左端が僕,中央がYくんの居住場所となった。
Yくんはなかなかの長身で、サッカー部に所属していた。メガネをはめ、寡黙で真面目な男であった。
部屋替えからまだ間もない水曜日の夜のこと。
僕が寝ようとしてベッドに入ると、その視野の中に、一足先に床に入っていたYくんの姿が入ってきた。
Yくんは、顔を薄い仕切りの側に向けて、右体側を下にするように、足を曲げて寝ていた。
こうすると、ちょうどこちらへ尻を突き出すような形になる。
十数秒のうちに、僕はジャージ・ズボンにうっすらと浮き出たブリーフラインを見いだした。
思いもよらず、突然出会った魅惑の曲線に、僕の目は釘付けとなった。
しばらくの間、ひたすら静かにYくんの尻を見つめ続けた。
23時半。消灯時間を迎え、部屋の電気は消される。
だが、想定外の発見から完全に興奮状態となった僕は、眠ることが出来ず、ベッドの中で横たわっているのみであった。
脳裏には、先ほどまで目の前にあったYくんの尻。もはや、僕の頭の中には、あの魅惑の曲線のことしかなかった。
(Yくんもブリーフ派なんだ……。僕と同じだ……。仲間だね)
(色は何色かなあ。白かな。白だと良いな。白ブリーフ……。僕と同じ真っ白のブリーフ……)
気付くと、自分の穿いている白ブリーフを撫でていた。
もちろん、脳内では、Yくんのブリーフをやさしく撫でているのである。
やがてそれでは飽き足らなくなり、左手は己の白ブリーフの中へと入っていく。
既に最大限に膨れた竿の先端を、皮の上からやさしく触る。
得も言われぬ快感が走り、白い溶岩が流れ出た。
次話 (囲われし彼の白ブリーフ)
===== 後書き =====
新シリーズを唐突に初めてみました。
我が人生の中でたった1年間の、寮生活での思い出を記しております。
僕がYくんの “魅惑の曲線” と出会ったのは、平成15年の秋のこと。
今でもこの夜のことは忘れられないのですが、こうして文章にしてみると、だいぶ恥ずかしいですね……。
じつは、わりと前からこの一節は書き上がっていたのですが、諸々思うところもあって、公開せずにいました。
ようやく、ひっそりと、世に送り出します。
この、Yくんの忘れ得ぬ思い出に関しては、続きもありますので、引き続き更新していきます。
また、入寮の時や、前期の思い出も、書き足していきたいと思っています。
学校指定の体育実技専用のジャージでしょうか?
そのズボンのケツにブリーフラインが薄っすら
見えるって興奮してしまいますよね。僕は学生ズボンのケツに浮かぶブリーフラインとかも興奮します。