1980年代の後半、管理教育の全盛期には、今となっては絶対に絶対にあり得ないような、突っ込みどころ満載の、とんでもない校則が現実に存在しました。
前回に引き続き、究極の「ブラック校則」を余すところなくご覧いただき、その凄まじさに圧倒されていただくとしましょう。
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前回の記事 も併せてご覧ください。
註:筆者には、管理教育や体罰などの学校現場における人権侵害を、肯定したり奨励したり美化したりする意図は一切ありません。------------------------------
第2章 生徒心得
本校生徒は「我等の信条」及び「以下の諸規定」に基づき、常に自覚と責任をもって行動し、人格の向上と品位ある学校づくりに努めなければならない。
1.礼儀、態度 →
前回の記事 を参照されたし。
2.服装、身だしなみ《 頭髪規定 》 →
前回の記事 を参照されたし。
《 服装規定 》 →
前回の記事 を参照されたし。
3.校内生活(1) 本校における生徒の動作時刻を次の通り定める。

(2) 朝は、無断遅刻のないように登校し、教室に入った者から順に自分の席に着席すること。
この時着席したら、全員一斉に行なう挨拶を除いて、1校時終了まで席を立ってはいけない。
※ 無断遅刻の罰則
1回目=1校時の授業を正座して受けさせる。
2回目=1・2校時の授業を正座。授業の間の休み時間も教室移動を除いて立ってはいけない。
(以下同じ。体育等の実技科目と正座が重なった時は、見学又は欠課扱いとなる。)
(3) 登校後、終業 〔授業・部活動共〕 まで校外に出たり、校外に電話をかけたり、校外の人と接触したりしてはいけない。
(4) 行動は、常に敏速にし、集会の遅刻等、絶対に人に迷惑をかけることがないように注意すること。
集会等の遅刻の罰則は自主打尻とする。
自主的に「尻もち」つく、自分で壁に尻をぶつける等、周囲の人が納得する方法で尻を打ちつけること。
(5) 欠席、早退、理由のある遅刻等は所定の形式で保護者が届け出ること。許可できない場合もある。
本人、友人、祖父母等による連絡は、理由のいかんにかかわらず受付けない。
(6) 部活動の対外試合、忌引等による欠席の扱いは、その都度職員会議で決定する。
ただし、忌引きについては、目安として、1親等=3日、2親等=2日、3親等=1日となっている。
(7) けが、病気等の理由で体育等の実技科目を見学する時は、医師の診断書をそえて、保護者が届け出ること。
町の条例により、診断書のない者は全員、実技に参加させるので、見学が必要なときは、軽い病気等であっても医師の診断書を受けること。
(8) 女子・生理による体育実技の見学は一切認めない。ただし、水泳に限り、最も多い日のみ許可する場合もある。詳しくは、担当の先生の指示に従うこと。
(9) 登校後のけが・病気等による授業の欠課・見学には保健部の許可が必要である。許可が必要な時は、生徒保健委員と一緒に保健室へ行き、速やかに届け出ること。
(10) 朝8時30分からの短学活は、月・水・木・金曜は10分間、火・土曜は5分間行う。内容は在校点呼、その日の連絡等である。司会は、その日の日番が行なうこと。
(11) 朝礼は、火・土曜の短学活終了後、放送により行なう。司会等は全て放送室で行なうが、各教室でも騒がしくならないよう、お互いに注意しあうこと。
(12) 朝8時40分からの頭髪検査は、月・水・金・土曜に行なう。方法は、《 頭髪規定 》 に定められた方法とする。
《頭髪規定》の(6) 頭髪検査は、毎週月・水・木・土の朝又は、予告なく行う。男子は7mm幅の板を頭に置き、髪の毛の方が長い時は、指導されることもある。女子は、糸等で「長さ」「2段階か」「一直線か」を調べ、必要ならば指導を行うこともある。
(13) 朝8時40分からの服装検査は、毎日行なう。方法は、《 服装規定 》 に定められた方法とする。
《服装規定》の(15) 服装検査は、毎日1・2回行う。主に認証マーク・校章マークについて調べるが、合わせてスカート床上等重要部分の計測も行うので注意すること。また、検査中は時間内に終わるよう協力すること。
(14) 朝8時40分からの所持品検査は、上記検査の後時間が余った時に行なう。
(15) 集金は全て、上記検査の時に行なう。先生が1人1人検査を行なうので、自分が検査されている時に先生に渡すこと。
(16) 授業は極めて真面目に受け、人に迷惑をかけないようにつとめること。
(17) 授業中はどんな場合でも先生の指示に従うこと。無断で落とした消しゴムをひらったりしてはいけない。
(18) 授業中先生に用がある時は、静かに挙手をすること。
(19) 校内における挙手は全て、右手を45度前方に挙げるものとする。
(20) 教室の座席は、毎月3年1組生徒による抽選にて決定する。毎月1日に、校門前に抽選結果を掲示するので正しく着席すること。
(21) 体育等の授業で更衣が必要な時は更衣室を利用すること。更衣室のロッカーは1人につき1つ利用し、足りない時は床に1列に並べて置くこと。
(22) 授業に必要な物を忘れて登校した者は、その時間中、中庭又は職員室で正座させるので注意すること。
(23) 校具、照明の使用には許可がいるので注意すること。
(24) 机の使用については次の通りとする。
(イ) 机の中には、生徒会・部活動関係の物のみを入れること。これ以外の私物を入れてはいけない。
(ロ) 机の右側にはカバンのみを水平にかけること。
(ハ) 机の左側には、在校中=サブバッグ、下校後=シューズ袋のみを水平にかけること。
(25) 本校では、必要な所持品は全て指定又は規制されている。指定・規制のなされていない物は全て不用物であるから、一切の持参・所持を禁止する。原則として例外は認めない。
※ 文化祭等の準備に際しても、指定・規制のなされていない所持品は認めない。特に、ハサミ等の用具は学級により不公平が生じるので厳しく取り締まる。必要ならば校内で借りること。先着順に貸し出す。
(26) カバンの使用については次の通りとする。
(イ) カバンの中心部 〔一番広い所〕 には教科書・ノート類、および下敷きを入れる。
(ロ) カバンの外側のポケットには、配布されたプリント類を入れる。上記(25)により、ファイル等の使用は認めない。これ以外のポケットは使用しない。
(ハ) 上記(イ)(ロ)以外の所持品、筆箱、体育用制服、シューズ等は全てさぶバックに入れること。
(ニ) 校内にシューズを保管するときは必ず、本校指定シューズ袋に入れ机の左側にかけること。シューズ袋にシューズ以外の物を入れてはいけない。所定の枠内に正しく記名すること。
(27) ポケットの使用については次の通りとする。
(イ) 胸ポケットは物を紛失しやすいので使用しない。名札と共に縫い付けておくこと。
(ロ) 冬服時は、上衣の外側の右ポケットにハンカチ・ハナカミを入れ、左ポケットに生徒手帳を入れる。内ポケット・ズボン等のポケットの使用は絶対禁止する。
(ハ) 夏服時は、ズボン・スカートの前側の右ポケットにハンカチ・ハナカミを入れ、左ポケットに生徒手帳を入れる。後側ポケット等、これ以外のポケットの使用は絶対禁止する。
(ニ) ポケットにはハンカチ・ハナカミ・生徒手帳以外の物を入れてはいけない。本校では、平素は現金の所持は禁止であるが、集金日等にポケットに現金を入れることがないよう特に注意すること。
(ホ) 上記(ニ)により、ポケットに手を入れることも禁止する。3年生の女子全員及び卒業後本校制服を使用しない男子については、10月1日の衣替え時にズボン・スカートのポケットを縫い付けること。詳細は3年時の9月に連絡する。
(28) 所持品検査は毎回、体育等の授業時に行なう。ポケット等の検査を行なうこともあるので、検査をしやすいよう、制服はたたんでロッカーに入れておくこと。特に整理のできていない者については所持品違反と同じ扱いとする。
なお、他の検査と同様予告なく行なうこともあるので注意すること。生徒風紀委員による所持品検査は絶対禁止する。なお、没収物は親に返却する。
(29) 男女共、制服のホック・ボタンは全て止め、袖等をまくらない。
(30) 校内 〔登下校含む〕 は静粛を旨とし、特に下記の点に注意すること。
(イ) 黙動 : 廊下、校内の通路、トイレ等の教室以外の場所では絶対に口を開かぬこと。挨拶は会釈のみにとどめること。(挨拶をしないのは問題外である)
(ロ) 黙食 : 給食の準備完了の時からクラス全員が食事を終えるまでの間は、絶対に話(会話)をしてはいけない。止むなく話が必要な時は、静かに手を挙げて先生の指示を待つこと。
(ハ) 黙立 : 朝礼等の集合のとき、止むなく上記(イ)の黙動がやぶられた時は、「気をつけ」の姿勢を取ると共に話をやめ、以後絶対に口を開かぬこと。
(31) 校内の通路は全て右側通行、静止禁止である。いかなる理由があろうとも、立ち止まってはいけない。また、なるべく男子は通路右半分の中央寄り、女子は右半分の外側寄りを歩くよう心掛けよう。
(32) 全てのトイレ及び一部の階段・通路は学級別に指定されている。面倒でも、自クラス以外の指定になっている所は使用してはいけない。無用の批判をさけるため生徒各々が注意すること。
(33) 昼休み以外の休み時間は、教室移動・トイレ以外での自教室からの外出を厳禁する。これ以外の外出は前時限担当の先生の許可証をもらうこと。無用の外出には許可証は出さない。
また、出席番号奇数の者は奇数時限後に、偶数の者は偶数時限後にトイレに行くように心掛けること。
汗をぬぐったり、下敷きであおいだりしてはいけない。
(34) 男女共、トイレ及び他人の室に入るのは一度に5人以内とする。1人が出たのを確認してから次の者が入ること。また、混雑した時にはドアをさけて廊下右半分の外側寄りに一列に並んで待つこと。
(35) 昼休みの20分間に限り、グラウンド・中庭への外出を許可する。ただし、バレーボール以外の遊び道具・ベンチの使用、放歌等は絶対禁止である。特に、グラウンドの土、動植物、空き缶等のゴミで遊ばないよう注意すること。また、植木の下等でくつろぐのも、特に許可が無い限りいけない。
(36) 上記(35)のバレーボールの使用には生徒指導部の許可がいる。許可の必要な者は前日の昼休みに申し出ること。許可人数はバレーボール1個につき2~10人とする。3日以内に校則違反をした者には許可しない。
(37) 全ての清掃は極めて真面目に行なうこと。
(38) 男子・清掃の際の服装は、夏服時は 上=本校指定シャツ 〔カッターの下に着用している肌着〕、下=体育用制服の短パン。
冬服時は上下共体育用制服とする。
(39) 女子・清掃の際の服装は、夏冬共体育用制服とする。
(40) 清掃において1つの役割分担を果たすグループを、出席番号順に5人ずつと決める。 ※ 清掃方法(41)~(48)
(41) 出席番号1~5番の者は、全員横1列に並んで教室の床をほうきで掃くこと。
(42) 出席番号6~10番の者は、1~5番の者が掃きやすいように机を移動させ、さらに掃いた後をきれいに雑巾がけすること。
(43) 出席番号11~15番の者は、自教室の前の廊下をきれいに掃き、その後きれいに雑巾がけすること。
(44) 出席番号16~20番の者は、自教室の黒板とその周囲を雑巾がけした後、全ての机の上を雑巾がけすること。
(45) 出席番号21~25番の者は、(41)と同じ方法で指定された特別教室を掃くこと。
(46) 出席番号26~30番の者は、(42)と同じ方法で指定された特別教室をふくこと。
(47) 出席番号31~35番の者は、(43)と同じ方法で指定された特別教室の前の廊下をきれいにすること。
(48) 出席番号36~40番の者は、(44)と同じ方法で指定された特別教室備品をきれいにすること。
(49) 土曜・半日の日の校舎外清掃についてはその都度連絡するので、とりあえず全員指定された集合場所に集合すること。
(50) 土曜・半日の日の部室清掃についてはその部で責任を持って行なうこと。毎回13:20~13:25の間に清掃状態の検査を行なう。
※ 清掃状態が悪い場合の罰則
3年生=正座13:30~14:00+再清掃
2年生=正座13:30~14:30 (1時間)
1年生=正座13:30~15:30 (2時間)
(51) 校内 〔含登下校〕 では、給食・弁当以外の物を摂取してはいけない。特に、部活動の後等に水を飲んだりすることがないよう注意すること。ただし、薬等を摂取するのに必要な場合のみ、職員室で30cc(コップ4分の1)の水を与える。
(52) 校内における5人以上の会合は、理由のいかんにかかわらず係先生の同席を要する。無用の会合 〔打ち上げ会、パーティー〕 等は絶対禁止する。
(53) 校内における広報活動 〔掲示、放送、呼び込み、出版、印刷、配布〕 等は絶対禁止する。特に文化祭当日等に注意すること。
(54) クラス活動、部活動のミーティングは定められた日時に定められた場所で行なうこと。
(55) 本校卒業後6年以内は同窓会的なことを行なってはいけない。人に迷惑をかけないようお互いに注意されたい。
(56) 部活動等で校外へ出かけた時は、本校生としての自覚を持ち、人から批判されることのないような行動をとること。
(57) 研修旅行・修学旅行等の校外学習の際の規則・心得等についてはその都度連絡する。
(58) 校内生活に関してほんの一言でも注意を受けた者、正座等の処罰を受けた者は2日以内に、400字~800字の反省文を提出すること。
(59) 校内生活に関して、特に校則違反の目立つ者を毎月50人抽出し、校内の窓ふき・トイレのタイル磨きをさせる。時間は、約2時間である。
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相変わらず、突っ込みどころ満載ですね。
突っ込みどころしかありませんね(笑)
これだけ書いても、まだまだ終わりません。やっと半分くらいかな。
というわけで、次回に続きます。
以前図書館で読んだ時に、不純異性交遊の罰が男女で差があって、あまりに理不尽で萌えてしまった記憶があります。